庄内の魅力をたくさんの人たちと伝えていきたい 【本間聡美】

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写真 © Satomi Honma

コワーキングスペースの醍醐味の一つは、様々なバックグラウンドの人達と立場を越えて交流できること。今回はフリーランスになってから積極的に人と交わることで自分を成長させてきたというフォトグラファーの本間聡美さんに話を伺いました。

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執筆者プロフィール
Harvest Photographer 本間聡美。1980年庄内町(旧余目町)生まれ。地元の高校を卒業後、デザインの専門学校進学を機に仙台へ。卒業後ブライダル専門の写真スタジオ、制作会社を経て、2008年よりフリーランスに。現在は庄内をベースに、東北エリアの、旅、食、文化、人など多岐に渡り撮影をしている。
http://harvest-photo.tumblr.com/

意見交換することで深まる作品

私は撮影現場の雰囲気が大好きです。
あらゆるプロのひとたちと肩を並べて「誰に何を伝えたいのか」を考えながら、同じゴールを目指して進む、現場の熱気やその本気の眼差しが好き。そして、作品の向こう側にいる「誰か」が自分たちの作り上げたもので感動できたり、行動に移す人がひとりでもいたら、作り手としては最高の醍醐味です。

仕事の進め方はこれというものがありません。だいたいは、コンセプト、ラフがあり、現場には、クライアント、ディレクター、編集者、デザイナー、ライター、スタイリスト、モデルなどなど、内容に応じて様々な立場の人たちと一緒に撮影に入ります。予め打ち出したい世界観を把握し、現場の雰囲気を知っている場合は、完成物を細かくイメージして現場に向かいますが、そうではなく、メールと電話で打合せ、あとは現場で、ということも多いです。

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写真 © Satomi Honma

思い描いているビジュアルは言葉では表現しにくいものですが、「一番伝えるべきポイント」の部分がずれていなければ、あとは撮り方次第。周りの意見を聞きながら作品を作っていきます。自分の撮り方に固執しすぎるよりは、そのほうが面白いものが撮れることも多い。意見を交わす中で「なんか違う」という時は、それまでのものを思い切ってゼロに戻すこともあり、「これいいかも!」という時はどんどんプラスしていく。意見を交わす、そしてフレキシブルな頭でいることで自分の中にはない作風が生み出されることも多いので、やっぱり現場って面白いです。

コワーキングで培われるコミュニケーション力

私は元々人見知りでしたが、フリーランスになった当時、社交の場へも積極的に足を運びました。勢いでフリーランスになったものの、どこを目指すかを具体的にイメージできていなかった私としては何かヒントを得たかった。とくに自分より年上の方や、人生的に経験豊富な人の話はすごく聞きたかったです。いろんな人の生き様を実際にお会いして見聞きできることは、単純におもしろかったですしね。そこで知り合いが増えたり、仕事に繋がることもあれば、今でも連絡を取り合う飲み友達ができたりと、自分の中に新しいコミュニティが続々と生まれていきました。人見知りなんてしている場合じゃなかったし、いろんなチャンスをどんどんつかみたかった。

異なる年代、異業種のひとたちと関わるという視点でみると、現場の仕事もしかりですが、その場面場面はちいさなコワーキングにも例えられるかもしれません。足りなかったコミュニケーション力も、そんな時間を共有することで、自然と磨かれていったように感じています。こうして当時の自分をふりかえってみると泥臭いこともたくさんしてきましたが、何も持ち得ていなかった分、ぐんぐん吸収できた大切な時期でもあり、刺激的な日々でした。カメラマンという職業的にも、創造性を高めるには、様々な場所へ行ったり、人と会う。体感することが絶対的に必要だと思っています。

庄内の魅力を様々な人と伝え繋いでいきたい

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写真 © Satomi Honma

現在私は地元庄内をベースに写真を撮り続けています。10年ぶりにこちらに帰ってきて、直に地元のひとたちとふれあうことで、物質的なもの以上の豊かな暮らし方、はっきりとした四季やあふれる自然の魅力を実感しました。何も持ち得ていなかった私は、自分の生まれた場所、原点に立つことで、この土地の魅力をたくさんの人と現場の作業をともにしながら伝え繋いでいきたい。ようやくそんなひとつの目標ができたのです。

人同士の1+1は無限大です。自分ですら気がついていない魅力を誰かが引き出してくれることだってあるかもしれません。様々な人が集える自由な空間のアンダーバーでも、ともにアウトプットできる仲間を増やしていけたら楽しいですね。

「人見知りなんてしている場合ではなかった。クリエイティブな人達の集まり、友人が企画したフリーランス同士の新年会、飲み会など、誘われればとにかく顔を出した」という本間さん。その背景には本間さんの「よい作品を生み出したい」という謙虚な貪欲さが伺えます。様々な人が出入りするアンダーバーも人と人が触れ合うことで成長できるチャンスが日常的に転がっています。皆様、是非ご気軽に足を運んでくださいね。

■writer's profile

Honma Satomi

Honma Satomi

本間 聡美

1980年庄内町(旧余目町)生まれ。地元の高校を卒業後、デザインの専門学校進学を機に仙台へ。卒業後ブライダル専門の写真スタジオ、制作会社を経て、2008年よりフリーランスに。現在は庄内をベースに、東北エリアの、旅、食、文化、人など多岐に渡り撮影をしている。 http://harvest-photo.tumblr.com/

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