【What’s your Challenge?】木曽 亮慧さん

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「一番情熱を傾けていることは何なのか?」を聞くWhat’s your Challengeシリーズ第一回。今回は勝樂寺の跡継ぎである傍ら、「山形農縁」として果樹販売の仕事もされているUNDERBARコワーカー木曽亮慧さんにお話を伺いました。

現在の職業を教えて下さい。

父が住職をしている勝樂寺の僧侶です。祖父が副住職をしており、私は跡継ぎです。また、農家の仲間と「山形農縁」として主に果樹の販売をしています。

現在のお仕事をされるようになった経緯を教えて下さい。

勝樂寺の息子として生まれ、浄土真宗を背景に持つ大谷大学、大谷大学院を卒業しました。大学院卒業後、山形の外での仕事も考えましたが、父が亡くなってから山形に戻るのでは、地元のことが何も分からないままお寺を継ぐことになってしまいます。山形での繋がりを育みたいと考え、2011年6月に戻ってきました。

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山形に戻ってきていろいろなアルバイトをした後、「東北に若者の雇用をつくる株式会社」に入社し、県内の農産物商品開発や、山形の農産物を販売するアンテナショップ運営に携わりました。農産物の販売の仕事にやりがいを感じ、その会社を退社した後現在の「山形農縁」に合流しました。

「山形農縁」に合流したきっかけはありますか?

「東北に若者の雇用をつくる株式会社」で仕事をしていた時にこんなエピソードがありました。

飲み屋さんでたまたま話しかけた方が沖縄の「FMよみたん」と関係のある方で、視聴者プレゼントとして山形のさくらんぼを送りたいとおっしゃいました。そこで私は経費を自分で負担しさくらんぼをお送りし、電話での生出演もさせてもらいました。後日プレゼントが当選した方の母親から電話がありました。「実は私の娘が障害を持っていて、今までなかなか笑顔になることが少なかったのです。しかし生まれて初めて美味しいさくらんぼを食べて、今までに見た事の無い良い笑顔をしたんです!」と。
後日、お礼の手紙と共に祖父が作ったというドラゴンフルーツが送られてきました。その経験が私はとても嬉しかったのです。食べてくれた方が喜び笑顔になってくれる。その笑顔を通して自分も笑顔になれる。笑顔が循環できる仕事って素敵だなぁと思いました。

それからしばらくして、会社が運営していた東京のアンテナショップを閉店することに。これからも農産物を販売する仕事を続けたいと思いましたし、人の笑顔を作る仕事をしたいと考え「山形農縁」に合流しました。

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木曽さんが究極的にやりたいことは何でしょうか?

「次世代の未来を作ること」です。次の世代が生きる未来を、私達が諦める訳にはいかないのです。24歳のときにいろいろ考える時間があって、現代社会のキーワードを「安心、安定、安全」の3つと定義してみました。何故その3つが出てきたのか考えてみると、逆に今の時代が「不安で不安定で危険に満ちている」ということが根源的な原因ではないかと。その上で自分の仕事で実践するだけでなく、「次世代の未来を作ろう」としている人達の仕事を応援したりしながら、お互いに共創し連携していくことが次の未来につながると考えています。

「仏教」「農業」は、共に人口減少や後継者不足などで存続させていくことが困難な状況にあります。「僧侶」「山形農縁」両方の立場だから見えてくることがたくさんあり、その本質的なところは非常に似ていると感じています。自分一人でできることには限りがありますが、少しでもお互いの未来つくることができればと思います。

今後に向け取り組んでいきたいことは?

山形農縁はまだ一年目なので、まずは利益を出し、知ってもらうこと。その上で山形県の果樹を仕入れるのであれば「山形農縁」と言われるようになりたいです。

お寺に関しては、もっと仏教をたくさんの人に知ってもらいたいです。自分から外に出てたくさん仏教の話をしなければとも考えています。「修業って厳しいの?」「髪の毛伸ばしてもいいの?」といった質問などなんでも受付けますので気軽に質問してください。ものの捉え方など、仏教を知っていると役立つことがたくさんありますし、面白いですよ。
「自分は人見知りもしないし、どこでも生きていけるんですよ」と話される木曽さん。何かに固執することなく、縁を大切にしながらしなやかに生きていく様がお話の中で垣間見えました。
今回が一回目の「What’s your Challenge?」シリーズ。「一番情熱を傾けていることは何なのか?」お話を伺うことで、その人の想いが広がり実現していけばと考えこの企画をスタートすることにしました。今後の展開にご期待ください!

■writer's profile

Yuki Nakamura

Yuki Nakamura

中村 雄季

埼玉県出身。大学を卒業後都内大手デジタルマーケティングエージェンシーでWEBディレクターとして勤務。2013年、自然に寄り添ったライフスタイル・社会経済の構築を実践するため山形県庄内地方へ移住。現在農家として遊佐町で70aの砂丘畑の耕作、及びFUN MORE DESIGNとしてWEBサイト構築・編集・ライティング等に従事。  http://funmoredesign.com  Instagram

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